薬局薬剤師、勉強日誌♫

日々の業務で勉強したことを公開したいと思います!

緑内障治療薬(PG関連薬)比較

緑内障は眼底にある視神経という部分が障害を受けて、徐々に視野が狭くなってくる病気です。治療目標は眼圧を下げ視神経を守ることです。
プロスタグランジン関連薬(以下PG関連薬)は第一選択薬として使用されることが多いです。
房水の流出に主に関わるぶどう膜胸膜流出経路(主経路)に作用し房水流出を促進します。
 

1.レスキュラ(イソプロピルウノプロストン)

PG関連薬として一番最初に開発されました。PG関連薬としては作用はマイルドですが、虹彩色素沈着を含め副作用は軽度です。点眼回数が1日2回必要となります。

遮光・室温保管です。

 

2.キサラタン(ラタノプロスト

合剤も多く、国内で一番使用されている緑内障治療薬だと思います。点眼回数は1日1回、充血や霧視等の副作用が出ることがあるため夜に使用することが多いです。まつ毛が太くなる、虹彩色素沈着等の副作用防止のため溢れた分はふき取る、使用後30分くらいに洗顔、あるいは入浴して洗い流すことが望ましいです。

遮光・冷所保管(開封後は室温)、GE医薬品は室温保管のものも多いです。

 

3.トラバタンズ(トラボプロスト

キサラタンと同じプロスト系のPG関連薬です。保管は1~25℃となり、冷所保管でなくても大丈夫です(夏場注意)。合剤であるデュオトラバは室温保管となります。

防腐剤である塩化ベンザルコニウムを含まないので角膜障害が少ないとされています。

 

 4.タプロス(タフルプロスト

国内で開発されたプロスト系のPG関連薬です。室温保管ですが、1日1回タイプのタプロスミニは冷所保管となり塩化ベンザルコニウムが含まれていません。

イベリス点眼と併用禁忌となっています。

 

5.ルミガン(ビマプロスト

他のPG関連薬と少し作用機序が異なり、ルミガン自身がプロスタマイド受容体に作用し効果を発揮します。キサラタン等と比較し効果は同程度かやや優れています。

室温保管です。

 

6.エイベリス(オミデネバグイソプロピル)

他のPG関連薬がぶどう膜胸膜流出経路(主経路)に作用するのに対して、エイベリスは繊維柱帯流出経路(副経路)からも房水の流出を促進します。

虹彩色素沈着など美容上問題となる副作用は少ない反面、結膜充血、黄斑浮腫などの副作用に注意が必要です。

遮光、冷所保管となります。